さどカラー

佐渡の自然や暮らしを舞台に「GALAXY SADO ART 2026 」開催


芸術の秋、佐渡の風景や暮らしに溶け込むアートを巡る旅へ。

今年も「GALAXY SADO ART 2026」が開催されています。

第3回本祭「さどの島銀河芸術祭2027」に向け、島の自然や文化、暮らしとアートが交わるさまざまなアートプロジェクトが展開されています。

今回は、芸術祭の総合プロデューサー・吉田 盛之さんに案内していただきながら、
いくつかの作品を巡ってきました。

まずは芸術祭の拠点「TAACHI」へ

最初に訪れたのは、芸術祭の拠点となっている「TAACHI」(両津港から徒歩約15分)。
紙の作品鑑賞パスポートはこちらで購入することができます。

作品の展示場所は島内に点在しています。

無料で鑑賞できる作品もあり、観光の合間に気軽に立ち寄ったり、作品鑑賞パスポートを購入して1日かけてじっくり巡ったりと楽しみ方はさまざまです。

まずTAACHIで出会ったのは、フランス出身のアーティスト、シャルル・ムンカさんの作品。

「能」に魅了されたというシャルルさんは、能楽師の「足回り」に着目したそうです。
色使いや図形、数字などを用いて、独自の世界を表現しています。

近くでじっくり眺めてみると、ひとつひとつのモチーフが気になってくる作品。
ぜひ実際に足を運んで、シャルルさんの世界を覗いてみてください。

5つのオーナーがつくる、新たなアート空間

TAACHIの隣には、今年新たに会場が加わりました。

5人のオーナーが共同で建物を借り、それぞれの思いを持ち寄って、新たな場をつくっています。

そこに並ぶ作品からは、アーティストたちの強いメッセージが感じられます。

佐渡で親しまれている「トキ」の保護や、観光資源として扱う社会のあり方を考えた作品。

コロナ禍を通して感じた「触れる/触れられない」という実体験から、佐渡の伝統文化でもある文弥人形などにも通じる「人形」をテーマに、アートの定義を考察する作品。

佐渡という土地だからこそ生まれる問いや視点が、作品の中に込められています。

尾畑酒造「学校蔵」で重なる3層のアート

今年の注目会場のひとつが、尾畑酒造の「学校蔵」です。

廃校となった旧西三川小学校を活用した学校蔵には、これまでも芝浦工業大学の学生によって作られたテーブルやイス、お酒を楽しめる「角打ち(かくうち)」などが活用されてきました。

今年はそこに、銀河芸術祭の作品が加わっています。

15年にわたり「黒」という色に向きあってきた画家・マドハット・カケイさん(スウェーデン)の白黒の版画や、色鮮やかな作品、あえて色を使わず「無色」で表現した三宅感さん(日本)の作品など、色の表現が印象的な作品が並びます。

そして、学校蔵ならではの楽しみがもうひとつ。

尾畑酒造のお酒をテイスティングすることもできます。

目の前に広がる日本海を眺めながら、佐渡のお米と水からつくられた日本酒を味わう。

佐渡という土地を、五感で感じられるひとときです。

尾畑酒造の専務・尾畑留美子さんは、

「芝浦工業大学さんのものづくりと、さどの島銀河芸術祭の展示、そして佐渡のお米を使った尾畑酒造の作品。3層のアートを楽しんでください」

と話してくださいました。

アートだけではなく、建物の歴史や佐渡の風景、そして日本酒まで。

いくつもの要素が重なって、ここでしか味わえない空間がつくられています。

いつでも楽しめる「大川屋外版画美術館」

そして、アートといえば、ぜひ訪れてほしい場所がもう一つ。

大川集落にある「大川屋外版画美術館」です。

ここでは、集落の人たちが自ら制作した版画が、それぞれの家の外壁に展示されています。

描かれているのは、昔から続く集落での暮らしや、そこで営まれてきた日常の風景。

一枚一枚の版画を眺めながら歩いていると、大川の人々がどのような暮らしをしてきたのか、この土地にどんな文化が根付いているのかが、少しずつ見えてきます。

こちらは、芸術祭の会期中に限らず、いつでもご覧いただけます。

アートを入り口に、佐渡の風景や文化、そこに暮らす人々の営みに出会う。

そんな「オトナな佐渡旅」を、この秋、楽しんでみてはいかがでしょうか。

GALAXY SADO ART 2026について


  • 会期:2026年9月12日(土)~11月15日(日)
    火曜・水曜 定休日(※祝日を除く)
  • 開催地:佐渡島内複数箇所
  • 公式HP:https://sado-art.com/


ライター:

『さどタイムス』エディター
中村 水咲

兵庫県出身。新しい世界への好奇心から、これまでに約40カ国へ渡航。
ラトビアでのアリが添えられたシャーベットとの出会いや、
フランスでクロワッサンとサラダを一緒に食べて怒られるなど、
日常の先にある非日常な体験に心を動かされてきた。
ご縁をいただき辿り着いた佐渡島では、
豊かな自然や文化、食のなかに、 “究極の日本らしさ”を感じ、深く惹かれる。
そんな私から見た佐渡の魅力を、この島からお届けします。